キューガーデンの目の前に、老舗のティールーム「ニューエンズ」があります。
こちら、キューガーデンとともにとても有名なお店。
私もロンドンに住んでいた友人から貰ったガイドブックにもしっかり記載されていました。
来てすぐにバスで移動していた時に住宅街に急に現れたかわいいお店を見て
「あ！ここが噂の！」と気が付いたのです。
ニューエンズは店名にもついている「メイズ・オブ・オナー」という焼き菓子のお店。
地図にも「The Original Maids of Honour」とだけ記載されているほどです。
さてどんなお菓子なのか？というと、
エッグタルトのようにパイの中にクリームが詰まっています。
（クリームはチーズとアーモンドプードルから出来ているそうです）
さかのぼること１６世紀、アン・ブリーンの侍女が焼いたこのお菓子を夫のヘンリー八世がつまみ食いし、とっても気に入ったためにそのレシピを銀の箱に入れてリッチモンドの宮殿に鍵をかけて保管した上に…
そのお菓子を作った侍女は宮廷に幽閉させられて王族の為だけに作らせたとか。
離婚したいがためにローマ カトリック教会から対立して宗教改革しちゃっただけの事はある…ヘンリー八世らしいお話。
で、そのお菓子がこの侍女という意味の「メイズ・オブ・オナー」となったそうです。
（もう一つは、２番目の妻のアンブリーンが侍女だった時に作ったという説もあるそうです。侍女が作ったというのはどちらも同じですね）
と、魅力的な物語が沢山くっついているこのお菓子「メイズオブオナー」のレシピが「ニューエンズ家」に受け継がれて、
今に至る…ということです。
（今でもここの職人さんになる時にレシピは内緒にと一筆書かされるそうです。）
（私にとって）イギリス史の中で最も面白い時代のヘンリー八世のゆかりの地がこのリッチモンドだというのはとても嬉しいおまけ。
初めて入ったのは冬でしたがこちらアフタヌーンティよりも少し軽い「クリームティ」というセットを頼みました。スコーンとメイズオブオナーと紅茶のセット。
店内もとってもかわいく、このメイズオブオナーというお菓子も想像以上に美味しかったのです。
一見はエッグタルトのようなのですがほんのりチーズとカスタード、そしてバターのきいたパイ生地の絶妙なバランス。
ヘンリーでなくともハマるお味でした。
（イギリスのお菓子は昔から美味しいようですね）
お店には他のケーキも豊富でいくつかてべてみましたがどれもめちゃくちゃ美味しいです。
どちらかというと素朴な雰囲気の茶色いお菓子。
すっかり虜になりロックダウン後、キューガーデンに行くたびにテイクアウト。
今日も先ほど購入してきました。
そういえば…日本では毎週欠かさず見ていた私の大好きな番組「グレーテルのかまど」でこのメイズオブオナーやってたそうです。
去年の11月。まさに私がこちらに来てすぐ。
残念。見たかった。
これ、来てすぐの時にバスに乗っていて見つけて思わず撮った写真。
道の左側はキューガーデンで右側はずーっと家並みなので急に商店が出てきて目立ったのでわかったのです。
外観。
初めて入ってみた日です。
カップからすべてが素敵です。
紅茶はたっぷり。
スコーンとメイズオブオナー。
スコーンもねめちゃくちゃ美味しかった。
アフタヌーンティはちょっと食べきれないかもって時に本当にちょうどよいセットです。
出そろいました。
ワインやランプも。
カーテンも椅子も全てが素敵。
店員さんの制服もレトロ。
絵やお皿。昔の写真なんかも飾ってあります。
閉店間際なので空っぽのショーケース。
テイクアウトしに来ました。
今は店内一方通行です。
一口付近で順番を待ちます。
さて、もうすぐ。
ケーキが沢山。
どれにしようか悩みます。
メイズオブオナーは裏から持ってくるのでここにはありません。
こちらは別の日。さらに早い時間でしたので豊富。
エクレアなんかもありますね。
ディスタンスを守って順番通りの導線で。
このかわいい食器も売り物のようです。
脇から。ぱちり。
開放的です。
この脇の扉が出口です。外や二階のベランダにも席があります。
正面から。
夏期は脇でアイスクリームを売っているそうです。
この日に買ったのはこちら。
これ一つ一つがかなりおっきい。
手前のミルフィーユみたいなのが食べにくいもののめちゃくちゃ好みでした。
リピ決定。
メイズオブオナー。
１個1.8￡。６個だと10￡なのでいつも6個買います。
